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1914年:大いなる幻想
L20160010
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最新の研究成果を踏まえた『1914』は、ヨーロッパが戦争に突入する前後の出来事を概観する。ジャン=イヴ・ル・ナウールは史料に裏づけられた具体的な視点から、大臣や王侯の控室を離れ、同時代の人々がこの年をどう生きたかを描き出す。フランスは極度の緊張に包まれ、どんな噂にも敏感になっていた。MaggiやKubのブイヨンの広告看板が進軍中のドイツ軍への目印になっている、ロシア軍がル・アーヴルに上陸した、ドイツのスパイが毒入りの菓子を配っている、侵攻中のドイツ兵が子どもたちの手を切り落としている、といった噂である。本書はもちろん、サラエボ事件、ジャン・ジョレス暗殺、マルヌの戦いといった1914年の重大事件も再検討する。さらに、従来の歴史叙述で見過ごされがちだった出来事も取り上げる。ボルドーへ退避する政府が、戦闘によるパリの破壊を避けるため、同市を無防備の"自由都市"と宣言しかけた際の逡巡。8月1日の深夜、不安に駆られた閣僚たちが安心を求めて非合理なものにすがり、著名な占い師フラヤ夫人を迎えた驚くべき一幕。そして、ドイツ軍がベルギーを通過すると分かっていたにもかかわらず、なぜジョフルはそれを許したのかという問いである。著者は、有名な"挙国一致"にも立ち返る。それは夢にとどまり、表立った衝突を避けながらも対立は続いた。生き生きとした叙述の随所から、読者は、最初の戦死者、当時の人々の迷い、希望、動揺、不安によって強まっていった、この時代特有の空気を感じ取ることができる。胸に迫る一冊。
- 著者1
- Jean Yves Le Naour
- 言語
- フランス語
- 出版社
- PERRIN
- 伝記
- Jean-Yves Le Naourは歴史家であり、ドキュメンタリー制作者でもある。この分野で多数の著作がある